「立木に囲まれた観音堂」
長享二年(1488年)の秩父札所番付には、まだ真福寺は入っていない。その後、西国、坂東、秩父で合計百ヵ寺とする際に加えられたものである。
「向拝の天井に張られた千社札」
千社札(せんじゃふだ)は、神社・仏閣に参拝を行った記念として貼る物で、自分の名前や屋号を書き込んだ札である。現代は、参拝記念として「御朱印」をもらうようになった。
「大棚救世観音」
本堂への登り口右側に新しい観音像がある。文字通り救世と、この地の平穏、信者の安全を守ってくれると云われている。
「崖に並ぶ地蔵様」
とても和やかなお顔をしていて、心が落ち着く。一つ一つのお地蔵様の顔をよくみると、同じ顔はなく個性豊な表情に見える。巡礼者の無事と安全を見守っている。
「巡礼古道の道しるべ石」
「右二番大たな道・左やまみち」と刻字されている。秩父札所巡礼道には、多くの「道しるべ石」が建てられている、しかもその数は、数百に及ぶといわれている。
「納経所の光明寺」
光明寺は、大棚川に沿って約2キロメートルほど下った所にある。第二番札所「真福寺」の納経所となっている。
秩父札所第2番 大棚山・真福寺を動画でご覧ください。
「真福寺の御朱印」
「大棚山(おおだなさん)真福寺(しんぷくじ)」
宗派/曹洞宗 本尊/聖観世音菩薩
この札所は昔、観音堂南向五間半四面、ほか本堂、札堂、仁王門、羅漢堂、稲荷神社、諏訪社、等があったといわれている、これらの建物は火災にあって焼失し、須弥壇や彫刻の一部は取り出されて現在の堂に転用されているが、これらによっても昔時の盛観が偲ばれる。本尊は聖観世音立像一木作り、約55センチメートルで室町時代の作といわれている。真福寺は秩父の札所では無かった。室町時代に、新たに真福寺が秩父札所に加わり秩父札所34ヶ所となり、西国33ヶ所、坂東33ヶ所と合わせて日本百観音となった。
撮影日: 2021年08月26日
住所:埼玉県秩父市山田3095