「仁王門の金剛力士(阿形(あぎょう)」
金剛力士は仏教の守護神である。開口の阿形(あぎょう)像と、口を結んだ吽形(うんぎょう)像の2体を一対として、寺院の仁王門に安置している。
「仁王門」
歴史を感じさせる仁王門。「巌殿山」の扁額(へんがく)は江戸時代の僧、愚禅和尚が書かれたものである。
「観音堂までの石段」
仁王門から約100段の石段登り進と、観音堂境内が広がる。
「観音堂境内」
比企丘陵の最高峰、標高135メートルの物見山(岩殿山)の山腹に正法寺がある。
「観音堂」
古くから「岩殿観音」の名で親しまれている霊場である。観音堂は養老年間の創建と伝えられている。現在の建物は明治11年(1871年)の建立である。
「大銀杏」
樹齢推定700年のイチョウの巨木に覆われるように観音堂がある。この大銀杏は東松山市の天然記念物に指定されている。
「岩壁に並ぶ石仏群」
絵馬堂の裏手の岩壁には、坂東、西国、秩父の百観音と四国八十八ヵ所の写し本尊となる石仏が並んでいる。
「薬師堂」
薬師堂は、薬師如来を本尊とする仏堂である。日本では薬師如来を本尊とする寺院が各地に数多く存在する。
「百地蔵堂」
薬師堂の隣に百地蔵堂がある。この百地蔵堂は、関東百八地蔵尊霊場の第13番札所に数えられている。
「百地蔵堂内陣」
堂内には、小さな地蔵様がびっしりと並べられている。水子子育て地蔵尊を祀っている。
「鐘楼堂」
銅鐘は、元亨2年(1322年)の鋳造である。鐘の表面に無数の擦り傷がある。天正18年(1590年)豊臣秀吉の関東攻めの際に陣中を引きずり廻した痕と云われている。
「弘法大師像」
平安時代初期の僧、弘法大師と空海上人は同じ人物である。真言宗の開祖である。
「参道」
仁王門から延びる表参道には、近世末に宿屋17軒の他、菓子屋、油屋、鍛冶屋、粉屋、建具屋など35軒が並んでいた。かつての正法寺と門前町の繁栄の面影を残している。
坂東札所第10番 巌殿山・正法寺を動画でご覧ください。
「巌殿山・正法寺(岩殿観音)の御朱印」
「巌殿山・正法寺」
坂東札所第10番の「正法寺(しょうぼうじ)」は、武蔵国(むさしのくに)現在の埼玉県東松山岩殿にある真言宗智山派の寺院である。山号は「巌殿山(いわどのさん)」。本尊は「千手観世音菩薩」である。岩殿観音の通称で知られている。比企丘陵の最高峰である物見山(135メートル)の山腹に正法寺がある。この寺は、養老2年(718年)沙門逸海(しゃもんいっかい)という僧が崖を削って千手観音像を岩窟に安置したのが始まりと云われている。
撮影日: 2018年7月2日(動画:2022年10月3日)
住所:埼玉県東松山市岩殿1229