雪解けを待って、10センチ程の花茎を伸ばし、薄紫やピンク色の花を先端に一つ下向きに咲かせる。日が当たると開花する。
カタクリは「かたかご(籠を傾けたように咲く)」と呼ばれ、それが転じて「かたくり」になったと云われている。
カタクリの花言葉は「初恋」。うつむいて咲く花姿から、せつない初恋の気持ちを連想したものであるといわれている。
カタクリは、ユリ科の多年草である。主に北海道、本州中北部の山野の林内にはえている。日本、朝鮮半島、サハリンが原産地である。
日中、花に日が当たると、花被片(かひへん=花)が開き反る。日差しがない日は終日花が閉じたままである。
花茎の下部に長楕円形の葉が2枚あり、暗紫色の模様がある。地域によっては模様がないものもある。
昔は、球根から「片栗粉(かたくりこ)」を採っていた。現在は、ジャガイモやサツマイモのでんぷんから作られている。カタクリの本物の「片栗粉」は、薬局で売っている。漢方薬として、病後の滋養薬として使われている。
カタクリは、地上に姿を現す期間は4〜5週間程度で、開花期間は2週間程と短い。このため、ニリンソウなどの植物とともに「スプリング・エフェメラル(春の妖精)」と呼ばれている。
「カタクリまつり」「ふれあい敬老演芸会」が、西光寺で開かれた。模擬店なども出て、カタクリの見学者で賑わった。
埼玉伝統工芸会館(道の駅おがわまち)広場では、「カタクリまつり」に因んで各種イベントが開催された。
可憐なカタクリの自生地!!
小川町の「仙元山(せんげんやま)」の麓に可憐なカタクリの花が咲き誇り、見頃となった。自生地は点在している。下小川の「カタクリとオオムラサキの林」と下里の「カタクリとニリンソウの里」の2ヶ所に自生している。一時は絶滅寸前だったが、地元のボランテア団体が間伐や下草刈りを毎年行い、植樹ではなく、自然保護活動により、一面美しいカタクリの群生地を復活させた。カタクリは、ユリ科の多年草の植物である。カタクリの球根は5月中旬から地下で休眠状態となる。早春に10センチメートルの花茎を伸ばし、薄紫やピンク色の花を先端に一つ下向きに咲かせる。
「カタクリ自生地」のある小川町は、埼玉県中部、比企郡にある人口約3万人の町である。外秩父の山に囲まれた小川盆地に市街地があり、その地勢から「武蔵の小京都」の異名を持ち、伝統工芸の「小川和紙」で知られている。特に特産品である手漉きの「細川紙」は、国の重要無形文化財の指定を受けている。
撮影日: 2019年3月31日
撮影場所:小川町カタクリ群生地
住所:埼玉県比企郡小川町大字下里