「観音堂(本堂)」
平安時代の天台僧「恵心僧都・源信(えしんそうず・げんしん)」作の「聖観世音菩薩」を観音堂を建立して祀ったのが始まりとされている。
「仁王門」
参道から石段を登っていくと、楼門形式のどっしりとした仁王門を見ることができる。「楼門(ろうもん)」は、2階建ての門で、一階部分に屋根(下屋)を持たない門の総称である。「楼」とは、高く構えた2階建ての建物のことをいう。
「仁王門から見た本堂」
山門の左右の窓からは、木彫乾漆の非常に美しい金剛力士像(仁王像)をうかがうことができる。
「本堂・唐破風向拝」
寄棟の本堂に大きな唐破風向拝をつけて、玄関のような佇まいになっている。堂内には、本尊「聖観音菩薩」と、脇仏「子安観音・地蔵菩薩」が安置されている。特に子安観音は安産子育ての仏として有名である。
「ご詠歌の扁額」
唐破風向拝には、大慈寺のご詠歌の扁額が掲げられている。「ひたすらに たのみをかけよ だいじでら むつのちまたの くにかはるべし」と書かれている。
「境内の六地蔵」
六地蔵とは六道(地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上)のそれぞれにあって、衆生の苦悩を救済する地蔵菩薩のことである。
「延命地蔵尊」
門前には、「補陀所第十番万松山大慈寺」と刻まれた石標と延命地蔵尊が迎えてくれる。大ヒットアニメ映画(2015年)「心が叫びたがってるんだ。(ここさけ)」の作品のなかに、この大慈寺がたびたび登場している。
「庚申塚」
参道石段の脇に「庚申塚(こうしんづか)」がある。庚申塚は中国より伝来した道教に由来する庚申信仰に基づいて建てられた石碑や供養塔である。
秩父札所第10番 萬松山・大慈寺を動画でご覧ください。
「大慈寺の御朱印」
「萬松山(ばんしょうざん)・大慈寺(だいじじ)」
宗派/曹洞宗 本尊/聖観世音菩薩
大慈寺は延徳2年(1490年)の開創で、明応2年(1493年)東雄禅師が再建し開山となる。本堂は玄関風の向拝、奥中央に内陣を配した簡素な禅刹らしい江戸時代の建築である。本堂内には、本尊「聖観世音菩薩」が安置されている。 山門は3間2面、中一間を通路とし左右に仁王尊を安置している。この寺には本尊のほか、多くの仏像がある。特に子育て観音(金銅仏)は庶民に親しみのもてる仏像で素朴な彫刻に特徴がある。他に地蔵菩薩の寄木造り十一面観音等が安置されている。
撮影日: 2021年09月21日
住所:埼玉県秩父郡横瀬町横瀬5151