「仁王門の仁王像」
仁王門の左右の格子の中に安置されている金剛力士像(仁王像)は、童子堂の名にぴったりのユーモラスな表現をしている。
「童顔の六地蔵尊と仁王門」
仁王門は入母屋造りの茅葺き屋根のどっしりとした造りになっている。左右には大きな目を見開いた無邪気な表情をした仁王像が安置されている。童子仁王ともいわれている。
「童子堂(観音堂)」
観音堂は、四注屋根三間四面で周囲に勾欄付(こうらんつき)の椽(たるき)をつけ、欄間や扉には薄肉彫り淡彩の彫刻がある。本尊「聖観世音菩薩」が安置されている。
「彩色彫刻」
三間四方の観音堂の周囲には雲紋などみごとな「彩色彫刻」が施されている。「桟唐戸(さんからど)」には、雷神・風神などの彫刻が施されているが、桟唐戸が開いているときは彫刻の裏を見ている。
「桟唐戸の正面」
正面の「桟唐戸(さんからど)」(閉めた状態)には、風神、雷神、太鼓を打つ唐人などが彫られ、極楽にいるとされている霊鳥の「迦稜頻迦(がりょうびんが)」も美しい姿で刻まれている。左より「風神」「唐人」「迦稜頻迦」「雷神」の順で彫られている。
「入口の地蔵尊」
札所22番の道標となってきた地蔵尊。台座には安政4年(1857年)と刻されている。背後に武甲山がそびえ、秩父の名橋・秩父公園橋のハープのようなケーブルが、地蔵尊の肩越しに見える。
秩父札所二十二番 華台山・童子堂を動画でご覧ください。
「華台山・童子堂の御朱印」
「華台山(かだいさん)・童子堂(どうじどう)」
宗派/真言宗豊山派 本尊/聖観世音菩薩
この寺は正式には「永福寺」という名だが、子供にまつわる伝説が次々に生じ、現在の観音堂が「童子堂」と呼ばれるようになった。「童子堂」は、元禄14年(1701年)の建立で、かつては、荒川西岸の丘陵地、長尾根の山中の「府坂峠」に「栄福寺」の観音堂としてあった。それが明治43年(1910年)に現在の地に移されたものである。本尊「聖観世音菩薩」が安置されている。観音堂は、四注屋根三間四面で周囲に勾欄付(こうらんつき)の椽(たるき)をつけ、欄間や扉には薄肉彫り淡彩の彫刻がある。山門の仁王門は、「童子仁王」といい、稚拙(ちせつ)であるが愛嬌のあるもので、童子の名にふさわしい仁王門である。
撮影日: 2021年09月23日
住所:埼玉県秩父市寺尾3600