「石段の参道」
二十七番目と記された「札所碑(ふだしょひ)」の右横の「石柱門(せきちゅうもん)」から石段の参道を進むと、簡素な棟門形式の山門がある。山門の上の方に「護国観音」が見える。
「月影堂(観音堂)」
月影堂は、この寺の観音堂で、大正8年(1919年)に蒸気機関車の煤煙が火もとで火災が発生し焼失。現在の月影堂は平成8年(1996年)に再建された。本尊「聖観世音菩薩」が安置されている。
「護国大観音像」
高さ15メートルのコンクリート製の「護国大観音像」は、昭和10年(1935年)に秩父札所第7番法長寺住職(大渕寺兼務住職)の町田兼義師の発願により開眼された。高崎観音・大船観音と共に関東三観音の一つに数えられている。
「不動明王堂」
月影堂(観音堂)背後に、二基のの不動明王が祀られている祠がある。不動明王は、大日如来の化身であると云われている。大火炎の中に座して、剣と縄を持っている。「お不動さん」の名で親しまれ、家庭の悪鬼を払って平穏無事の生活を守ってくれると信仰されている。
「大渕寺・本堂」
大正8年(1919年)に蒸気機関車の煤煙が火もとで火災が発生し、本堂と月影堂(観音堂)が焼失した。本堂は火災後、大正11年(1922年)に再建された。
「延命水」
自然の湧き水で年間渇水することがない。この水を飲むと33ヶ月長生きすると昔から言い伝えられ、本尊「聖観世音菩薩」の恵みの延命水と呼ばれている。
「聖観音像」
境内に立つ銅造聖観世音菩薩像。山門をくぐると参拝者を迎えてくれる。
「鐘楼堂」
鐘楼堂は、第51代横綱「玉の海」による追善相撲を記念して昭和46年(1971年)に建立された。
秩父札所二十七番 龍河山・大渕寺を動画でご覧ください。
「龍河山・大渕寺の御朱印」
「龍河山(りゅうがさん)・大渕寺(だいえんじ)」
宗派/曹洞宗 本尊/聖観世音菩薩
大渕寺の観音堂は、明治・大正と二度にわたる大火災で観音堂を全て焼失した。その後、本堂と観音堂を兼ねた仮堂として再建されていたが、平成8年(1996年)裏山を切り開き、三間四面の「月影堂(観音堂)」が再建された。本尊は「聖観世音菩薩」で、微笑んでいるようにみえる聖観音像である。昔、「宝明(ほうめい)」という名の行脚僧が、この影森の地で病に倒れた。そこへ訪れた弘法大師は、宝明からの病の話を聞くと、聖観音像を彫り与えた。宝明は病の回復を祈願し、礼拝を続けた。するとどうした事か、病が完治した。これに歓喜した宝明は、聖観音像を本尊として、観音堂を建立したという。
撮影日: 2021年10月2日
住所:埼玉県秩父市上影森411