「♪夏も近づく八十八夜…♪」初夏に見られる茶摘みの風景を歌った歌である。埼玉県の茶産地(狭山茶)は、歴史が長く、鎌倉時代にまで遡ることができる。静岡茶、宇治茶と並んで「日本三大茶」とされている。
好天候に恵まれ、西武新宿線・航空公園駅前の茶園で、「第23回ところざわ新茶まつり」が開催された。開会式で挨拶する「藤本正人・所沢市長」。
「♪あかねだすきに菅(すげ)の笠…♪」で有名な茶摘み娘も登場!!航空公園駅前の茶園で、茶摘みのデモンストレーションを行った。
航空公園駅前の茶園では、一般者も茶摘み体験ができる。航空公園駅、駅ビルは、日本で初めて飛行した、フランスで製作された複葉機「アンリ・ファルマン号」にちなみデザインされている。時計の位置がプロペラである。
航空公園駅の駅前広場に設置された、まつり会場。大勢の来客で賑わった。駅前のロータリーには(左奥)、日本の旅客機「YS-11」が展示されている。
茶娘による新茶試飲のサービス、大勢の人で賑わった。「♪色は静岡、香りは宇治よ、味は狭山でとどめさす…♪」と歌われている「狭山茶摘み歌」の一節にあるように、狭山茶には特有の濃厚な甘味がある。
焙炉(ほいろ)で行う手揉み茶の実演。手揉み茶は、茶摘みをした新芽を蒸したあと、焙炉(作業台)上で徒手のみで製茶された茶をいう。全国で手揉み茶の技術が最も優れている地域は、狭山茶の主産地、埼玉県である。。
茶娘による茶葉の天ぷら試食サービス。狭山茶は飲むだけの茶葉ではなく、普段でも茶葉や茶殻を食べることができる。ビタミンやミネラル、食物繊維などが沢山とれる。
人気の狭山新茶の即売。狭山茶産地の茶園のほどんとが、露地栽培である。伝統の「狭山火入れ(焙煎)」により、少ない茶葉でも「よく味が出る」茶に仕上げられている。
先着順に茶の苗木無料限定配布も行われた。茶の木は、椿の仲間で冬も葉を落とさない常緑樹である。家庭の生け垣などにも利用できる。春には茶摘みが楽しめる。
所沢名物・焼き団子も販売されていた。水田を作る場所が少ない所沢では、陸稲(おかぼ=畑で作る稲)が栽培されてきた。炊いて食べると、ぼそぼそするので、粉にひき、蒸して団子にして食べたのが始まりといわれている。今では名物として定着している。
「比良の丘(ひらのおか)」茶畑。所沢市の西端に位置する丘である。標高155メートルから周りに広がる狭山丘陵と所沢市中心市街地を見渡すことができる。
味は狭山でとどめさす!!
絶好の行楽日和の中、「第23回ところざわ新茶まつり」が開催された。西武新宿線、航空公園駅東口の駅前広場には、狭山茶の新茶の「味」を堪能しようと多くの人が参加された。駅前ロータリーには「茶園」があり、茶娘ともに茶摘みの体験を誰でも参加できる。駅前広場では、手もみ茶作りの実演や、新茶の試飲、朝に摘み取った茶の葉の天ぷらの試食などが行われた。「♪色は静岡、香りは宇治よ、味は狭山でとどめさす…♪」と「狭山茶摘み歌」に歌われている。狭山茶の深い味わいは、寒い冬を乗り越えることでいっそう深まり、「狭山火入(焙煎)」という独特の仕上げ技術により、江戸時代から変わらぬ、狭山茶特有の濃厚な甘みを得ることができる。
「ところざわ新茶まつり」が行われた所沢市は、埼玉県の南西部にある人口約34万1千人の市である。日本で初めて飛行場が建設された地で、かつて飛行場であった所に「所沢航空記念公園」が作られた。「ところざわ新茶まつり」は、この航空公園駅の駅前広場で行われた。狭山茶は、埼玉県の西部を中心に生産されている「日本茶」である。入間市が6割程度の生産量を担い、次いで所沢市、狭山市が生産している。他に少数であるが近隣の市町村でも生産している。
撮影日: 2019年4月28日
撮影場所:西武新宿線 航空公園駅東口駅前広場
住所:埼玉県所沢市並木2-4-1