見沼氷川公園の池に希少種のアサザ(浅沙)が群生し、黄色い花と卵形の葉っぱがまるでじゅうたんのように水面いっぱいに広がっている。
アサザは、三槲(みつがしわ)科、アサザ属の「一日花(いちにちばな)」の浮葉性植物である。夏から秋にかけて黄色い花を咲かせる。5枚ある花弁の周囲には細かい裂け目が多数ある。
アサザ(浅沙)は、池や沼に生える。卵形の葉っぱが水面に浮かび、黄色い5弁花が咲く。咲くのは晴れた午前中だけで、くもりや雨の日は咲かない。
アサザは一日花なので、午前中に咲き午後には閉じてしまう。一日花には、アサガオやハイビスカスなどがある。
「氷川女體神社」
見沼氷川公園から見沼代用水西縁をわたり、石段を上った先に氷川女體神社が鎮座している。アサザの花が生息する見沼氷川公園は、この氷川女體神社の眼下に作られた公園である。
「氷川女體神社磐船祭祭祀遺跡」
氷川女體神社では、幕末から明治の初期まで磐船祭(いわふねまつり)と呼ばれる祭礼が行われていた。その後、磐船祭は途絶えてしまったが、祭礼場の跡はそのまま公園内に残されている。
「♪山田の中の一本足の案山子…〜」
公園入り口に「案山子発祥の地」と書かれた大きな「案山子(かかし)」のモニュメントがある。唱歌「案山子」を作詞したのは、氷川女體神社神官、武笠幸美の長男「武笠 三(むかさ・さん、1871〜1929年)」案山子のモニュメントは、彫刻家「島田忠恵(しまだただえ)」の作である。
「見沼代用水西縁」
享保12年(1727年)見沼が干拓され、見沼田んぼが生まれた。そして、農業用水確保のため行田市の利根川から約60キロメートルに渡って農業用水が引かれ、見沼田んぼの西縁と東縁の台地に沿って水路が掘削され農業用水が供給されている。
見沼氷川公園のアサザの花を動画でご覧ください。
希少種のアサザが群生!!
さいたま市緑区の「見沼氷川公園」の池に、希少種の「アサザ(浅沙)」が群生し、黄色い花と緑色の丸い葉っぱがじゅうたんのように水面いっぱいに広がっている。アサザは、三槲(みつがしわ)科、アサザ属の一日花の多年草植物である。ユーラシア大陸の温帯地域に分布し、日本では本州や四国、九州地方などに生育している。埼玉県内の絶滅のおそれがある動植物をリストアップしたレッドデータブックで絶滅危惧Ⅱ類に指定されている。アサザの開花時期は5月〜9月で、直径3〜4センチメートルの黄色い花を午前中に咲かせ、午後には花がしぼんでしまう。
アサザが群生している「見沼氷川公園」はさいたま市緑区にある。緑区はさいたま市を構成する10区のうちの一つである。中央に広がる見沼田んぼを中心に緑地が広がり、芝川や綾瀬川、見沼代用水などが流れている。見沼氷川公園は、氷川女体神社の眼下に作られた公園である。また、この付近は唱歌「案山子(かかし)」の発祥の地といわれているため、公園の入り口には案山子のモニュメントが設置されている。
撮影日: 2022年08月24日
撮影場所:見沼氷川公園
住所:さいたま市緑区大字見沼500