華林山・慈恩寺住職(大嶋法道)が、23時45分、除夜の鐘を撞き始めた。その後108人の一般参拝者が有料で鐘を撞いた。108人以降は、夜明けまで無料で撞くことができる。
一般参拝者が有料で、順次除夜の鐘を108回撞き、新年を迎えた。
除夜の鐘を聞きながら新年を迎え、初参拝者が順次礼拝堂に向かった。
初参りは、大晦日の夜の「除夜詣」と元日の朝の「元日詣」との2つに分かれていた。元日詣でが今日の「初詣」の原形となった。
「おびんずる像」が鎮座する礼拝堂。新年を迎え、一年の感謝を捧げ、新年の無事と平安を祈願する初参拝者。
板東十二番札所・慈恩寺本堂では、お遍路さんが、観音堂の前で住職と読経を行っていた。
慈恩寺は、天台宗の寺院である。山号は華林山。院号は最上院。本尊は千手観世音菩薩であり、板東33ヶ所12番札所である。
慈恩寺は、天長元年(824)に、円仁(えんにん)によって開かれた天台宗の古刹(こさつ)である。円仁は、慈覚大師(じかくだいし)ともいう。
「玄奘塔(げんじょうとう)」
十三重霊骨塔には『西遊記』でおなじみの玄奘三蔵法師の遺骨が分骨されている。
三蔵法師といえば、かの「西遊記」によって人々に親しまれている名僧である。インドまで苦難の旅を続ける法師を助けて、妖怪相手に大活躍する「孫悟空」は誰しもが知っているヒーローである。
大晦日の夜空に慈恩寺の除夜の鐘が鳴り響いた!!
大晦日の除夜の鐘が夜空に鳴り響き、新年を迎えた。板東札所十二番・慈恩寺境内には、除夜の鐘撞(つ)きを待つ行列と、新年の初参りを待つ行列ができた。除夜の鐘が23時45分から寺の住職の撞き始めで開始、その後一般参拝者108人が有料で順番に鐘を撞いた。除夜の鐘が夜空に鳴り響いて新年を迎えると、初参りを待っていた参拝者が順次参拝を開始し、大勢の参拝者で夜明けまで慈恩寺境内が賑わった。除夜の鐘は、年末年始に日本の仏教界が行う年中行事の一つである。除夜の鐘の「除夜」は、大晦日(12月31日)の夜のことである。大晦日は一年の最後の日で、古い年を除き去り、新年を迎える日という意味から「徐日(じょじつ)」といい、その夜なので「除夜」と言われている。仏教では、人には百八つの「煩悩(ぼんのう)」があると言われ、その煩悩を祓うために、除夜の鐘を撞く回数は108回とされている。煩悩とは、人間の欲そのものである。それら百八つすべての煩悩を除夜の鐘で祓いおとして、新たな心で新しい年を迎えるためとされている。
全国の除夜の鐘は、NHKの年越し番組「ゆく年くる年」で、テレビ生中継される。テレビ放送が開始される前から存在される番組で、除夜の鐘が初めて生中継放送されたのが1927年、東京・上野の寛永寺から『除夜の鐘』の番組タイトルで生中継放送された。現在では、前座番組「NHK紅白歌合戦」の視聴者の流れもあり、毎年20%以上の高視聴率を記録している。
撮影日: 2014年12月31日
撮影場所:板東札所十二番 慈恩寺
住所:埼玉県さいたま市岩槻区慈恩寺139