「山門の仁王像」
山門の両サイドに、力感あふれる仁王像(金剛力士像)が安置されている。室町時代の作と云われている。
「山門」
享保20年(1735年)建立の桜門形式の仁王門である。大きな屋根を支える蟇股(かえるまた)には仙人と龍、仙人と鶴などの彫刻が施されている。
「観音堂(本堂)」
本堂は、八間四面の大堂であり、明和元年(1764年)の再建である。筑波山の大御堂、奈良の興福寺大御堂とともに、日本三御堂のひとつに称されている。
「三手先組物(さんてさきくみもの)」
三手先組物は、軒を支える装置である。それぞれの三手先組物の先端には、龍の彫刻を施して軒下を飾り、壮観なものである。
「十三重の塔」
十三重の塔は、石造りで十三層構造の塔婆である。アジア各地に数多く存在している。日本国内だけでもかなりの数がある。飛び抜けて大きいのは、「浮島十三重石造大塔」である。
「鐘楼」
明治四年に鐘楼を失って、約百年ぶりに、同じ場所に再建された。鐘楼は、梵鐘を吊し、時を告げるものである。「鐘撞き堂」とも言う。
「奥之院」
岩壁にへばりつくようにして建てられた「奥之院」、この拝殿が鍾乳洞の入り口になっている。
「十一面観音の後ろ姿像」
鍾乳石で自然にできた十一面観音の後ろ姿像である。
「大悲の滝」
落差約8メートルの出流川の源泉滝である。修行者が心身を清める為の滝でもある。
「薬師堂」
享保年間(1716〜1736年)の建築物である。薬師如来を祀っている。薬師如来は、薬壺を持ち、病気を治す仏様として知られている。
坂東札所第17番 出流山・満願寺を動画でご覧ください。
「出流山・満願寺(出流観音)の御朱印」
「出流山・満願寺」
坂東札所第17番の「満願寺(まんがんじ)」は、下野国(しもつけのくに)現在の栃木県栃木市出流町にある真言宗智山派の寺院である。山号は「出流山(いずるさん)」。本尊は「千手観世音菩薩」である。「出流観音」とも称される。この寺は、天平神護元年(765年)勝道(しょうどう)上人が創建したと云われている。空海が勝道上人に思いをよせ、参詣し、その折りに千手観世音菩薩を造立されたとされている。勝道は下野国(栃木県)の国司、若田氏高藤介と妻明寿との間に生まれた。明寿は長く子宝に恵まれなかったので、満願寺の奥の院になっている岩窟の中にある「十一面観音の後ろ姿」に祈願したところ、勝道を授かった。この故事から、「子授け安産の菩薩」として参詣者が多い。
撮影日: 2018年9月18日(動画:2022年09月28日)
住所:栃木県栃木市出流町288