「観音堂(本堂・納経所)」
切り立った巨大な岩の上に数多くの柱が高々と組み上げられ、その上に本堂が立っている。本堂まで、70段の階段を上らなければならない。
「二天門」
参拝者を最初に迎えてくれる二天門。二天門は、四天王(持国天・増長天・広目天・多聞天)のうち二天を安置する門である。
「二天門の雷神」
二天門は、本来、四天王を安置する門であるが、なぜか雷神と風神を安置している。
「仁王門」
観音堂の背後に仁王門がある。後から建立したイメージで、ひっそりしている。
「鐘楼堂」
この梵鐘は、興福寺や平等院、四天王寺の梵鐘の模様に倣って鋳造されたもので、昭和44年(1969年)に完成した。
「六角堂」
六角堂には、「子育地蔵尊」の額が掛けられている。子育て地蔵尊を安置している。
「宝篋印陀羅尼塔」
延享元年(1744年)江戸・神田の鋳物師・藤原安成作と云われている。宝篋印塔(ほうきょういんとう)は、基塔・供養塔を意味する。陀羅尼(だらに)は、「記憶して忘れない」という意味。
「霊木・子授楠」
楠(くす)の幹の穴をくぐって、その先の子授観音さまにお参りすると、子宝に恵まれると云われている。
「芭蕉の句碑」
松尾芭蕉が天和年間(1681〜1683年)に訪れ、「五月雨にこの笠森をさしもぐさ」と観音堂で詠んだと云われている。
「笠森寺本坊」
元禄10年(1697年)建立の表門より、笠森寺本坊を望む。
坂東札所第31番 大悲山・笠森寺を動画でご覧ください。
「大悲山・笠森寺(笠森観音)の御朱印」
「大悲山・笠森寺」
坂東札所第31番の「笠森寺(かさもりでら)」は、上総国(かずさのくに)現在の千葉県長生郡長南町笠森にある天台宗の寺院である。山号は「大悲山(だいひざん)」。本尊は「十一面観世音菩薩」である。「笠森観音」とも称される。笠森寺は、房総半島のほぼ中心にある「笠森鶴舞公園」の中にある。延暦3年(784年)伝教大師「最澄(さいちょう)」が楠の大木に十一面観音菩薩を刻んで安置したのが始まりと云われている。大岩の上にそびえる観音堂は、61本の柱で支えられた四方懸造(しほうかけづくり)と呼ばれる構造である。日本唯一の特異な建築様式である。京都、清水寺の「清水の舞台」と同じ建築方式である。
撮影日: 2018年10月10日(動画:2022年10月22日)
住所:千葉県長生郡長南町笠森302